ラマン分光について詳しく知りたいなら
ラマン分光という言葉を聞いたことはありませんか。
これは物理用語の一つになります。
高校生の物理の教科書にも記載されている言葉なので、もし高校時代に物理を選択したことのある方なら覚えているかもしれません。
本来、光は物体に照射された場合、照射されたものと同じ振動数と波長の状態で反射をおこすことが知られています。
物理学の黎明期には照射された光はすべて反射すると信じられていました。
しかし、1920年代の半ばごろにインドの著名な物理学者であるラマンがこの定説を覆します。
彼は高感度の観測器を開発し、光の研究に取り組みました。
すると、光は全て反射するのではなく一部はもとの照射したものと異なる振動数と波長でもって散乱していることを突き止めたのです。
この散乱しているものがラマン分光になります。
観測器の性能があまり良くなかった当時、この学説は画期的でした。
ラマンは後にこの研究のためにノーベル物理学賞を受賞し、物理の世界に名前を残すことになりました。